本年4月より檀信徒各位の焼香は立ったままできるようになり、それに合わせて役僧席は椅子、導師席は高座に変更しました。
法然上人800年遠忌にあたり、陛下より「法爾大師」を加諡(かし)されました(平成23年3月16日付)。それを表した宮内庁長官の文書で知恩院からその写しを頂きました。朱印は御璽です。
本年秋季彼岸法要の回向壇。正面の大きい二つの位牌は、善想寺有縁檀信徒の位牌でその右は戦災、天災地変の英霊、横死者の位牌です。他は祠堂と添え回向の各霊位です。
平成23年度善想寺秋季彼岸法要にようこそ参列いただきました。
表白が表すように彼岸法要は敏達(びだつ)天皇が創め桓武天皇が7日の行法を定められ今日に至ります。「……それ春秋半ばの頃此れ昼夜は正しく一日を分かちて中道の要諦を示し日輪は正しく西方に入りて極楽の所在を明かす。まことに修行の好機、浄業の良縁なり」と表白にあります。
彼岸の入り、中日、結岸(けちがん)の7日間は修行の場、浄業の良縁としてあります。皆様の回向壇左手に掛け軸が供えられています。
先日、知恩院からお送り頂いたもので、陛下より法然上人への「法爾大師」の加諡頂いた文書です。その写しを頂きました。東山天皇より加諡頂いてよりその後、500回忌から50回忌ごとに加諡あり、今上天皇の加諡で八諡になります。天皇は人々と共に浄土信仰とその文化を大事にしてこられました。
この善想寺の地は皇族と浄土信仰の歴史のある所です。恵心僧都の往生要集以後、平安後期には後院(上皇の御所)であったこの地に「石仏阿弥陀如来」がまつられていました。
その石仏は今善想寺墓地の入口にまつられています。また善想寺本堂の阿弥陀三尊をまつる宮殿の菊、鳳凰、御神鏡も皇族と浄土信仰の御縁の歴史を表わすものです。
お彼岸は千二百年の間、この世を修行と浄業の場とする文化を育てました。
>